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第12問 抵当権

第12問 抵当権について

抵当権について、次の選択肢が、それぞれ正しいか否かを答えなさい。

1.

A社はB社に対して有する貸金債権を担保するために、B社が所有する甲土地に抵当権の設定を受けた。この場合、以下の記述は正しいか。

B社は、民法上、A社との間で甲土地について抵当権設定契約を締結すると同時に、A社に甲土地を引き渡さなければならない。

チェック!

誤り
抵当権は、債務者または第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産等について、抵当権者が他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利である(民法369条1項)。抵当権は、抵当権設定契約の締結のみによりその効力を生じ、抵当権設定者はこれに加えて抵当権者に対して抵当目的物の占有を移転する必要はない。

2.

A社はB社に対して有する貸金債権を担保するために、B社が所有する甲土地に抵当権の設定を受けた。この場合、以下の記述は正しいか。

A社は、抵当権の設定登記を経なければ、甲土地に設定を受けた抵当権を第三者に対抗することができない。

チェック!

正しい
抵当権者は、抵当権の設定を受けたとしても、抵当権の設定登記を経なければ、抵当権を第三者に対抗することはできない(民法177条)。

3.

A社はB社に対して有する貸金債権を担保するために、B社が所有する甲土地に抵当権の設定を受けた。この場合、以下の記述は正しいか。

B社はA社に対して負う借入金債務をすべて弁済し、A社のB社に対する貸金債権が消滅した。この場合、甲土地に設定された抵当権は、当該貸金債権が消滅した時ではなく、当該抵当権の登記を抹消した時に消滅する。

チェック!

誤り
抵当権が成立するためにはその被担保債権が存在することが必要であり、抵当権の被担保債権が消滅した場合には、抵当権も消滅する。このような性質を附従性といい、担保物権一般に共通する性質である。

4.

A社はB社に対して有する貸金債権を担保するために、B社が所有する甲土地に抵当権の設定を受けた。この場合、以下の記述は正しいか。

A社は、B社に対して有する貸金債権を第三者であるC社に譲渡した。この場合、甲土地に設定された抵当権もC社に移転する。

チェック!

正しい
抵当権の被担保債権が他の者に移転した場合には、抵当権もその者に移転する。担保物権一般に共通するこの性質を随伴性という。本肢において、A社がB社に対して有する貸金債権を第三者であるC社に譲渡した場合、他に特段の契約等を要することなく、甲土地に設定された抵当権もC社に移転する。

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