1週間で受かる ビジネス実務法務検定3級 過去問演習

1週間で受かる ビジネス実務法務検定3級 過去問演習 - ビジネス実務法務検定3級に1週間で受かるように問題演習ができるサイトです。

第19問 正誤問題

第19問 正誤問題について

正誤問題10問について、次の選択肢が、それぞれ正しいか否かを答えなさい。

1.A株式会社の代表取締役Bが、A社の決算において経理を不正に操作して架空の利益を計上し、株主に剰余金の配当をした場合、Bには、A社に対する民事上の損害賠償責任が生じるが、刑事上の責任は生じない。
チェック!

誤り
会社の取締役、会計参与、監査役、執行役、支配人等が法令または定款の規定に違反して剰余金の配当をしたときには違法配当罪が成立し、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金に処せられ、またはこれらの併科を受ける(会社法963条5項2号)

2.民法上、寄託者Aから物の寄託を受けた受寄者Bは、Aから報酬の支払いを受けるか否かにかかわらず、受寄物の保管について善管注意義務を負う。
チェック!

誤り
民法は、無償で寄託を受けた者は自己の財産に対するのと同一の注意をもって寄託物を保管すれば足りる(民法659条)としている。

3.著作権法上、著作者の有する著作者人格権として、公表権、氏名表示権および同一性保持権の3つが定められている。
チェック!

正しい
著作者人格権とは、著作者が著作物について有する人格的利益であり、著作権法はその内容として、公表権、氏名表示権、同一性保持権の3つの権利を定めている(著作権法 18条-20条)。

4.廃棄物処理法上、事業者は、その事業活動に伴って生じた産業廃棄物を同法所定の基準に従って処理しなければならない。
チェック!

正しい
廃棄物処理法は、事業者の責務として、事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならないものと定め(廃棄物処理法3条1項)、様々な規制を置いている。

5.Aが死亡し、Aの子BがAの相続人となった。この場合において、Bは、所定の期間内に単純承認または限定承認をしなかったときは、相続を放棄したものとみなされる。
チェック!

誤り
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内に、相続について、単純もしくは限定の承認または放棄をしなければならず(民法915条1項)、相続人がこの期間内に限定承認または相続の放棄をしなかったときは、単純承認をしたものとみなされる(民法921条2号)。

6.Xは、法律上の義務がないのに、Yのために事務の管理を始めたときは、原則として、その事務の性質に従い、最もYの利益に適合する方法によって、その管理をしなければならない。
チェック!

正しい
法律上の義務がないのに、他人のために事務の管理を行うことを事務管理といい、事務管理を始めた者は、原則として、その事務の性質に従い、最-も本人の利益に適合する方法によって、その事務の管理をしなければならない(民法697条1項)。

7.会社法上、合同会社に出資をした社員は、自ら合同会社の業務を執行することを禁止されている。
チェック!

誤り
持分会社(合名会社、合資会社または合同会社)の社員は、定款に別段の定めがある場合を除き、各社員が持分会社の業務を執行する(会社法590条1項)。したがって、合同会社に出資をした社員は、合同会社の業務を執行することができるのが原則である。

8.甲と乙は、それぞれ同機種のデジタルカメラを所有していたため、甲が乙のデジタルカメラを自己のデジタルカメラと勘違いして持ち帰った。甲は、そのデジタルカメラを持ち帰る際、そのデジタルカメラの所有者が乙であることを知らず、かつ、知らないことについて過失がなかった場合、即時取得により、そのデジタルカメラの所有権を取得することができる。
チェック!

誤り
即時取得は取引行為により動産を取得し占有を開始した場合にのみ適用があり、それ以外の原因により占有を開始した場合には適用はない。本肢では、甲は、乙のデジタルカメラを自己のデジタルカメラと勘違いして持ち帰り、その占有を開始したというのであるから、当該デジタルカメラが甲の所有物であると信じ、かつそう信じるにつき過失がなかったとしても、即時取得は成立しない。

9.民事訴訟の当事者は、裁判所の判決に不服がある場合、原則として、より上級の裁判所に対して再審査を求めることを認められており、これを上訴という。
チェック!

正しい
民事訴訟の当事者は、裁判所の判決に不服がある場合、原則として上級の裁判所に対して再審査を求めることができ、これを上訴という。第一審の裁判所が下した判決に不服がある当事者は、上級の裁判所に控訴をすることができる(民事訴訟法281条)。控訴裁判所の判決に不服がある当事者は、さらに上告をすることができるが(民事訴訟法311条)、控訴とは異なり、上告をすることができる事件について一定の制限が設けられている(民事訴訟法312条)。

10.労働者派遣事業法上、派遣元事業主が派遣先に派遣労働者を派遣した場合、当該派遣労働者に対する労働法上の責任は、派遣先のみが負い、派遣元事業主は当該労働者に対する労働法上の責任を免れる。
チェック!

誤り
派遣元事業主と派遣先との間で労働者派遣契約が締結されでも、派遣元事業者と派遣労働者の間の労働契約は消滅するものではない。したがって、派遣元事業主は、引き続き当該派遣労働者に対する労働法上の責任を負うことになる。

1m
PAGETOP