第20問 商法
第20問 商法について
商法について、次の空欄に入る正しい語句を、次のうちから選びなさい。
商法上、商行為には、商人であるか否かにかかわらず、何人が行っても常に商行為となる絶対的商行為と、営業として反復的に営むときには商行為となる[ア]がある。このほか、商人が営業のためにする補助的な行為も商行為とされ、これを[イ]という。
商法は、商取引における集団性、反復性および定型性の観点や迅速な取引の要請から、民法の原則に様々な修正を加えている。例えば、代理行為に関して、民法の原則においては、代理人が本人のために行為することを相手方に示すこと、すなわち[ウ]をせずにした行為は、原則として、当該代理人のためにしたものとみなされ、その行為の効力は本人に帰属しない。これに対し、商行為の代理人が[ウ]をしないで、その行為をした場合には、原則として、その行為は本人に対してその効力を生ずる。
また、一人の債権者に対して、複数の債務者が存在する場合、債務は、民法の原則では[エ]となるが、商法上は連帯債務となる。これは、商行為に基づく債権債務の実効性を強める趣旨である。
さらに、商人間においてその双方のために商行為となる行為によって生じた債権が弁済期にあるときは、債権者は、その債権の弁済を受けるまで、その債務者との間における商行為によって自己の占有に属した債務者の所有する物または有価証券を留置することができるとされており、これを商事留置権という。被担保債権が留置物について生じたこと、すなわち[オ]が必要である民法上の留置権と異なり、商事留置権は、留置物が留置者の占有に属するに至った原因が被担保債権の発生とは異なる原因であってもよいという点に意義がある。
①付加的商行為 ②委任 ③営業的商行為 ④相当因果関係
⑤分割債務 ⑥授権 ⑦牽連性 ⑧継続的商行為
⑨従属的商行為 ⑩合同債 ⑪顕名 ⑫不可分債務
⑬事業的商行為 ⑭対価関係 ⑮附属的商行為