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第23問 条件と期限

第23問 条件と期限について

条件と期限について、次の選択肢が、それぞれ正しいか否かを答えなさい。

1.甲が乙社から金銭を借り入れる旨の金銭消費貸借契約において、甲は当該契約締結の日から1年を経過する日に借り入れた金銭を返済する旨の特約がなされた。この場合、当該特約は不確定期限に該当する。
チェック!

誤り
期限とは、契約の効力や履行を将来発生することが確実な事実にかからせる特約のことである。期限のうち、将来到来することが確実であり、かついつ到来するかもわかっているものを確定期限といい、到来することは確実であるがいつ到来するかはわからないものを不確定期限という。本肢の「当該契約締結の日から1年を経過する日」というのは、契約締結時の1年後に到来することが確実であり、かつその日であることも確実であるから、これは確定期限である。

2.甲社が電子部品を乙社に売却する旨の売買契約において、乙杜は当該契約で定めた電子部品の引渡期日の属する月の末日に代金を支払う旨の特約がなされた。この場合、当該特約は確定期限に該当する。
チェック!

正しい
本肢の「当該契約で定めた電子部品の引渡期日の属する月の末日」は、当該電子部品の引渡期日が当該契約で、定まっているのであるから、その属する月の末日も当然に特定の日時に一意に定まるということであり、将来到来することが確実であり、かついつ到来するかもわかっているため、確定期限である。

3.甲社が乙社から資材置場として土地を賃借する旨の賃貸借契約において、甲社について破産手続が開始したら当該契約は当然に終了する旨の特約がなされた。この場合、当該特約は解除条件に該当する。
チェック!

正しい
条件とは、法律行為の内容を、発生するかどうかが不確実である事実の発生または不発生にかからせているものである。条件のうち、条件が成就した時から法律行為の効力を生じるものと定めるものを停止条件、条件が成就した時点から法律行為の効力を失わせると定めるものを解除条件という。本肢の「甲社について破産手続が開始したら当該契約は当然に終了する」というのは、まず、甲社について破産手続が開始するということ自体は、将来において必ず発生するとは限らないから、期限ではなく条件であり、その上で、かかる条件が成就した場合には、当該契約を終了させるとの内容になっているものであるから、解除条件に当たる。

4.甲がその所有する絵画を乙に贈与する旨の贈与契約において、絵画を贈与するのは甲が死亡した時である旨の特約がなされた。この場合、当該特約は停止条件に該当する。
チェック!

誤り
本肢の「絵画を贈与するのは甲が死亡した時である」との特約は、甲が死亡することは将来必ず発生する事実である(永久に死亡しない人間は存在しない)から、条件ではなく、期限である。そして、甲が将来いつ死亡するかどうかについては不明というほかないから、この期限は不確定期限である。

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